オンライン カードおよびボードゲーム ポータルとして世界最大規模を誇る MegaJogos は、2002 年からブラジルを拠点にカジュアル ゲームを制作してきました。MegaJogos は当初、Canasta、Spades、Hearts といった複数人で行うクラシック カードゲームと、Dominos などのボードゲームで構成されるパソコン向けアプリケーションとして始まりました。2012 年には、パソコン向けアプリケーションに含まれていたカードゲームとボードゲームを楽しめる MegaJogos モバイルアプリをリリースし、最も人気の高いゲームの単体アプリシリーズも続けてローンチしました。
その後、予想以上に多くの新規ゲームアプリ ユーザーが、アプリをインストールして登録を完了した際に料金なしで受け取った 35 個のコインを使い切った後に、利用を停止していることがわかりました。開発マネージャーの Gustavo Rupp 氏は、コインの数を増やせば離脱(ゲームの利用を停止すること)が減るのではないかと考えました。そこで、離脱を抑え、質の高いユーザー エクスペリエンスを維持し、収益を増やせる最適なコインの数をテストして検証することにしました。
同社のチームは、Firebase Remote Config を使用した一連のテストを通じて、アプリ内購入(IAP)やアプリ内広告(IAA)による収益にマイナスの影響を及ぼさずに新規ユーザーの離脱を抑えることができる最適なコイン数を割り出しました。
2020 年、AdMob 入札を知った MegaJogos の事業拡大担当チームは、広告収益を増やして日々の広告管理の手間を省くためのソリューションとしてこれを試すことにしました。最も人気の高いアプリにリワード広告を導入して入札を組み入れた結果、広告収益が 300% 以上増加し、新しいアプリの開発と新規市場の拡大に注力できるようになりました。
新規ユーザーの維持率を高める方法を割り出す
ブラジルのデベロッパー MegaJogos(英語圏の国での名称は GameVelvet)は、2012 年に Android と iOS のどちらにも対応したモバイルアプリとしてローンチし、アプリ内購入とアプリ内広告の両方で収益を獲得しています。プレーヤーは Truco や Dominos といった人気の高いさまざまなカードゲームやボードゲームで他のユーザーと競い合うことができます。アプリの利用が増えるにつれて、アプリ内の個々のゲームに対して高い需要があることが判明しました。現在では、30 を超えるカードゲームやボードゲームのアプリを単体でリリースし、主にアプリ内広告で収益を得ています。
「まずブラジル国内での人気が非常に高いゲームからリリースを始めました」と有料ユーザーの獲得と広告収益の両方を担当する Rupp 氏は語っています。「その後、世界中の他のカードゲームも追加しました。現在、当社のゲームは 5 か国語でご利用いただけます。」
MegaJogos のチームは、自社のラインナップに含まれるどのゲームアプリでも、ゲームのデザインとユーザー エクスペリエンスを重視しています。Rupp 氏によると、最初のゲーム セッション後にそのゲームアプリをリピート利用している新規ユーザー数は、類似のゲームアプリに移ったユーザー数よりも少ないことがユーザーデータの分析によって判明しました。同氏は、これらのユーザーがアプリを 1 日目(D1)にインストールして利用した後にリピート利用する回数が思ったほど多くない理由について、詳しく把握および検証したいと考えました。
Firebase Remote Config を使用した A/B テスト ソリューション
同社のユーザー エクスペリエンス(UX)チームは、新規ユーザーが登録時の特典として受け取るゲーム内コインの数が問題であるとの仮説を立てて Firebase 向け Google アナリティクスを利用した結果、新規登録したユーザーは最初に提供された 35 個のコインを使い切った後にアプリを離脱していることがわかりました。
MegaJogos のチームは 2018 年から Firebase Remote Config を利用しています。これにより、ほぼすべてのテストをアプリ内で設定できるようになり、現在までに 90 を超える A/B テストを実施しています。特典のコインが 35 個の場合と数を変えた場合の成果を分析する一連のテストも、簡単に設定して行うことができました。このテストは、新規ユーザーにアプリの利用を継続するよう促し、維持率と広告収益全体の向上を図るうえで最適なコイン数を特定することを目的としていました。
Megajogos アプリでユーザーに提供するコイン数を 35 個、100 個、200 個のどれにするか検証したところ、まず 100 個にすると、IAP による収益にマイナスを影響を及すことなく維持率が向上することが判明しました。200 個にすると、維持率と IAP や IAA による収益のバランスが取れた最適な成果が得られました。Rupp 氏は、Dominos や他の単体のゲームでもこのような結果が得られるのではないかと考えました。そこで他のアプリでもいくつかのパターンをテストした結果、いずれもユーザーが登録時に受け取るコイン数を大幅に増やすことで、維持率と収益が向上しました。
「これ以上ない結果が得られて満足しています」と Rupp 氏。「今後も Firebase を使ってプロセスを調整していく予定です。現在は、約 20 種類の A/B テストを実施しています。」
AdMob 入札とリワード広告で広告収益を 3 倍に増やし、時間を節約
MegaJogos チームは、次に広告の収益化に目を向けました。数年にわたってウォーターフォール メディエーションを利用してきましたが、新しいソリューションも視野に入れていました。2020 年、200 を超えるデマンドソースによるリアルタイム オークションについて知った Rupp 氏は、AdMob 入札を試すことにしました。入札を導入した後に、リワード広告、広告プレースメント、コインのインセンティブを 3 つのアプリでテストすると、わずか 1 か月後に広告収益が 40% 増加しました。
Rupp 氏は AdMob 入札が大のお気に入りだと言います。AdMob のおかげで、広告収益を過去 2 年間で 300% 以上増やすことができました。同氏によれば、ウォーターフォール メディエーションと比べて設定や保守が非常に簡単で、広告管理にかかる手間やリソースを省くことができます。
「Google は極めて重要な存在であり、信頼できる大切なパートナーですので、新しいプロダクトと機能のテストや改善には喜んで協力するつもりです。」