成功事例

Audify、AdMob 入札ソリューションの統合で総収益が 15% 増加

Audify、AdMob 入札ソリューションの統合で総収益が 15% 増加

インドを拠点とする Audify は音楽アプリおよびオーディオ アプリを 3 つ運営しており、過去 1 年間でユーザー獲得数を大幅に伸ばしています。同社はアプリ内広告の収益を増やす手段を検討する際、どのように新しい広告ネットワーク SDK を追加してテストすればよいか確信が持てずにいました。メモリ使用量がユーザー エクスペリエンスに悪影響を及ぼすのではないかという懸念があったためです。そうした中で 2020 年、Audify は AdMob の入札ソリューションに出合いました。結果、質の高いユーザー エクスペリエンスを維持したまま、SDK の実装を増やすことなく、より多くの広告ネットワークにアクセスできるようになりました。AdMob の入札ソリューションに加えさまざまな広告フォーマットを試した結果、Audify が見つけたアプリへの最適なソリューションにより、同社はユーザー エクスペリエンスの質を損なわずに、合計収益額を 15 % 増やすことができました。

アプリのサイズを増やさず収益を伸ばす

Audify では固定のサブスクリプション モデルに加えて、アプリ内購入(IAP)および広告を含むハイブリッド型の収益化戦略を採用していました。さらなる収益を生み出すため、サブスクリプションや IAP に比べてテストを行いやすい、新しい広告ネットワークを試すことにしました。一方で、SDK を追加するたびにアプリのサイズを増やすことになるため、ユーザー エクスペリエンスに悪影響が生じ、ユーザー維持率とダウンロード率が低下してしまうのではないかという懸念もありました。それでもチームは、それまでの経験をもとに高いハードルを設定し、安定かつ信頼できる SDK のみを使用したいと考えたのです。その頃、同社では AdMob の他に 2 つの広告ネットワークを利用していました。

AdMob の入札ソリューションのことを知った Audify の CEO、Ashish Patel 氏は、リアルタイムで競合できる仕組みがよいと考えました。新しい SDK を追加するリスクを負うことなく、収益を上げられる可能性があると感じたのです。「非常に興味を持ち、できるだけ早く導入したいと考えました」と Patel 氏は当時を振り返ります。

異なる広告フォーマットと国における A/B Testing の実施

Android アプリと Google サービスには慣れていたため、Audify にとって入札ソリューションの設定は容易でした。「統合は簡潔で、スムーズに行うことができます」と Patel 氏は述べます。

Audify は、同社の 3 つのアプリすべてに入札を統合しました。それから Firebase A/B Testing 機能を使って、異なる広告フォーマットがユーザー維持率に与える影響を測定しました。3 つのアプリはいずれも、バナー広告、インタースティシャル広告、アプリ起動時広告など複数の広告フォーマットを使用しています。Patel 氏率いるチームは、A/B Testing の結果を注視しながら、テスト期間中に Google Play ストアに投稿されるユーザー レビューにひとつ残らず目を通しました。主に収益とユーザー維持のバランスを把握することを目的に、チームでは新機能を対象とした A/B テストを継続的に行っています。「私たちが常に知りたいことは、何がトレードオフであるかという点です」と Patel 氏は話します。

テストを通じてバナー広告とインタースティシャル広告の最適な組み合わせを把握できたほか、広告の表示密度はユーザーベース全体で同じである必要はなく、広告に対する許容度は国によって大きく異なるということも理解できました。それにより、その結果に応じた広告の調整ができるようになりました。Firebase でのイベント作成と、さまざまな広告の表示密度におけるユーザー維持率の分析により、Audify はユーザー行動に対する理解を深め、広告収益化戦略の効率的な最適化を実現しています。

「入札」では、広告を増やすのではなく、広告ネットワークを増やすことで eCPM を高めるため、広告の増加と同様に収益を上げることができます。

Ashish Patel 氏, CEO, Audify

ユーザーを維持したまま収益向上

新しい広告フォーマットに加え、入札を通じて eCPM が向上したことで、ユーザー維持率に影響を与えることなく、全体の収益が 10~15% 増加しました。Audify はこの成功の一因として、収益を上げるために新たな SDK を追加する必要がなかったことを挙げています。「アプリのサイズが大きくなると、一般的にはダウンロード数が減り、ユーザー維持率も下がります」と Patel 氏は言います。「ユーザーの立場では不便であり、拡張可能なモデルでもありません。入札ソリューションでは、アプリのサイズを増やさずに、収益を上げることができます。」

現在、Audify は一連の新しいアプリの構築に取り組んでおり、それらでも AdMob 入札ソリューションの統合とテストを行う予定です。また、動画リワードを含むさまざまな広告フォーマットで引き続きテストを行い、AdMob を使った収益化戦略を今後も調整していく予定です。